体脂肪を落とすためには、運動が必要です。
しかし、運動にはそれぞれに特化した役割がありますので、筋トレだけ、有酸素運動だけではスムーズに体脂肪を落とすことができません・・・。
体脂肪を落とすためには、「分解→燃焼」というプロセスを完結させる必要があります。・・・どちらか一方だけでは不十分なのです。
以下、体脂肪を落とすための筋トレと有酸素運動の役割を説明していきます。
体脂肪が落ちるメカニズム
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体脂肪は、「分解→燃焼」というプロセスで落ちていきます。
体脂肪は、脂肪組織の脂肪細胞に蓄えられている中性脂肪です。
この中性脂肪を減らす(落とす)ためには、中性脂肪を脂肪酸とグリセロールに分解し、脂肪酸とグリセロールを二酸化炭素と水に燃焼させる必要があります。
ここでポイントとなるのが、筋トレと有酸素運動です。
- 筋トレ:「中性脂肪→脂肪酸、グリセロール」
- 有酸素運動:「脂肪酸、グリセロール→二酸化炭素、水」
筋トレか? 有酸素運動か?
どちらか一方の運動でも、体脂肪を減らすことは可能です。
しかし、とても非効率な方法となりますので、努力に対しての効果が「割に合わない」ものとなってしまうリスクがあります。
どうせなら、必要以上の努力はしたくありませんよね?
体脂肪を分解する筋トレ
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筋トレは、脂肪を分解します。
脂肪細胞内に蓄えられた中性脂肪を分解するためには、ホルモン感受性リパーゼを活性化させる必要があり、そのホルモン感受性リパーゼを刺激するのが、交感神経(アドレナリンなど)とホルモン(成長ホルモンなど)です。
筋トレには、交感神経やホルモンの働きを活性化させる働きがあるのです。
特に、成長ホルモンがポイントになります。
成長ホルモンには(アドレナリンなどよりも)強い脂肪を分解する作用があり、その作用は最低でも6時間以上は持続することが確認されています。
脂肪が燃焼されやすい状態が続くということです。
体脂肪を燃焼する有酸素運動
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有酸素運動は、脂肪を燃焼します。
脂肪を燃焼させることができるのは、有酸素運動だけです。
「有酸素運動をしなくて痩せられる」・・・と聞いたことがあるかもしれませんが、それは、日常生活自体が低強度の有酸素運動であるためです。
当然、効率的に体脂肪を落とすためには有酸素運動が必要です。
しかし、有酸素運動だけでは分解効率が悪すぎます。
「有酸素運動は20分以上続けなさい」・・・とされているのは、ホルモン感受性リパーゼが刺激されるまでに最低でも15分以上の時間がかかるためです。
また、有酸素運動によって刺激された脂肪分解作用は、長続きしません。
まとめ
体脂肪を落とすためには、「分解→燃焼」のプロセスが必要です。
そして、脂肪を分解する作用が強いのが筋トレであり、分解された脂肪の燃焼作用が強いのが有酸素運動です。
筋トレと有酸素運動は、どちらも同じくらい重要です。
また、「筋トレ→有酸素運動」の順番であることがポイントになります。
順番を逆にしてしまうと「筋トレをしても成長ホルモンが分泌されなくなる」ことが確認されていますので注意が必要です。