筋トレをしても筋肉が引き締まることはありません。
「反復回数が30回前後になるような負荷でトレーニングをすると筋肉が引き締まる」という話を聞くことがありますが、確実に間違った情報です。
また、筋肉の性質に男女差はありません。
男性であっても女性であっても、筋肉が引き締まって見えるのは「太い部分と細い部分のコントラスト」によるものです。細い部分を数字以上に細く見せる手段こそが筋トレ(筋肥大)なのです。
このことからも、「細くする」という意識ではなく、「カラダをデザインする」という意識を持つことがポイントになります。
筋肉に起こる2つの反応
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筋肉に起こる反応は、肥大と萎縮の2種類だけです。
適切なトレーニングと食事管理ができていれば筋肉は肥大(アナボリック)しますし、休ませすぎれば萎縮(カタボリック)していきます。
- 筋肥大:筋肉が大きくなる
- 筋萎縮:筋肉が小さくなる
ボディメイクには、この2つの反応を利用します。
基本的に、筋萎縮を考える必要はありません。
筋肉を萎縮させても見た目に及ぼす効果(メリット)は大きくありませんし、筋肉の減少は代謝の減少に直結します。
「体脂肪がつきやすい体質」になってしまうということです。
引き締まっていくわけ
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トレーニングをしていると、筋肉が引き締まって見えるようになります。
これは、視覚効果によるものです。
筋肉を大きくすることで関節のクビレが際立つようになり、結果としてメリハリのある引き締まったカラダに見えるようになります。
そもそも、ボディメイクの目的は、シルエットとセパレーションを駆使することで「美しいカラダに見えるようにする」ことです。
- シルエット:カラダの輪郭
- セパレーション:筋肉のライン
「太くするだけ」「細くするだけ」では魅力的なカラダにはなりません。
「どこをどのように太く(または細く)すれば理想の見た目に近づけるのか?」という意識が重要になってきます。
筋トレは、錯覚を上手に利用するための手段にすぎないということです。
まとめ
「筋肉を引き締める(細くする)ためのトレーニング」というキーワードを目にすることがありますが、そのようなトレーニングは存在しませんので注意してください。
筋トレによるボディメイクでは、視覚効果を利用します。
数字的に太かったとしてもメリハリがあれば引き締まって見えますし、数字的に細かったとしてもメリハリがなければ引き締まって見えません。
大切なのは測定された数値ではなく、あくまで見た目だということです。