基礎代謝量と安静時代謝量の違い。摂取エネルギーの減らしすぎに注意。

摂取エネルギーを減らしすぎてはいけません。

「基礎代謝量付近まで減らしても健康を害さない」・・・という意見もありますが、基本的に、摂取エネルギーを基礎代謝量付近まで減らしてしまうような食事管理(カロリー制限)はおすすめできるものではありません。

基礎代謝と安静時代謝には、違いがあります。

  • 基礎代謝:横になって安静にしている状態で測定
  • 安静時代謝:イスに座って安静にしている状態で測定

一般的に、安静時代謝は基礎代謝に20パーセントほどを加えた数値になると考えられています。基礎代謝量付近まで減らしてしまう食事制限というのは、姿勢を保持するためのエネルギーすら不足している状況と言い換えることができます。

過度なエネルギー不足は、筋分解を促してしまいます。
体重を減らすことはできるかもしれませんが、やればやるほど「痩せにくく太りやすい体質になってしまう」というリスクが大きいのです。

正しいダイエットとは?

正しいダイエットとは、体脂肪だけを減らしていくことです。
そのためには、適度な運動(無酸素運動と有酸素運動)と適度な食事管理が必要不可欠であり、除脂肪体重を維持しながらのダイエットである必要があります。

しかし、摂取エネルギーを極端に制限してしまうと、どんなに運動をしていたとしても除脂肪体重を減らしてしまうことになります。

  • 基礎代謝:男性1500kcal(女性1200kcal)
  • 安静時代謝:男性1700kcal(女性1360kcal)

上記の数値は、基礎代謝量を男性1500kcal(女性1200kcal)、睡眠時間を1日8時間としての安静時代謝の推測値です。・・・基礎代謝量の正確な数値を求めることは非常に困難であるため、一般的な数値を利用しています。

イスに座っているだけでも、男性1700kcal(女性1360kcal)が必要なのです。
上記の数値以下まで制限してしまった場合、どんなに筋力トレーニングを頑張っていたとしても、除脂肪体重の維持はできません。

ダイエットは失敗してしまうということです。

カロリー制限の目安

カロリー制限の下限値は、「目標体重kg×30kcal」以上をおすすめします。

「そんなに食べて痩せられるのか?」と感じられるかもしれません。
しかし、適切な筋トレを実施している場合、最低でも「目標体重kg×30kcal」以上は摂取していないとトレーニング効果は著しく低下してしまいます。

  • 目標体重60kg:1800kcal
  • 目標体重65kg:1950kcal
  • 目標体重70kg:2100kcal

上記以下では、安静時代謝を下回ってしまうリスクがあるのです。

イスに座っていてもエネルギー不足になってしまう状況ですので、どんなに筋肉を刺激していても除脂肪体重の維持は難しくなります。・・・それどころか、体脂肪以上に除脂肪体重が減ってしまいます。

待ち受けるのは、太りやすく痩せにくい体質です。

まとめ

基礎代謝と安静時代謝には違いがあります。
基礎代謝とは生命の維持に最小限必要な代謝のことであり、安静時代謝とは基礎代謝にイスに座っている状態での消費エネルギーを加えた代謝のことを指します。

  • 基礎代謝:横になって安静にしている状態で測定
  • 安静時代謝:イスに座って安静にしている状態で測定

安静時代謝を下回るようなダイエットは、確実に間違っています。
一時的に体重を減らすことはできるかもしれませんが、減らせた体重の内訳は「体脂肪<除脂肪体重」になってしまっているはずです。

どんなに「早く痩せたい」という気持ちがあったとしても、除脂肪体重を減らしてしまうようなダイエットでは必ず後悔することになります。・・・正しいダイエットとは「体脂肪だけを減らすこと」だということを忘れてはいけません。

https://www.qolfit.com/post-83/

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。