床でのダンベルプレスには、座布団をおすすめします。
フロアプレスも悪い選択肢ではありません。
しかし、稼働域が制限されてしまうフロアプレスでは、パーシャルレップ法のようになってしまいますので、効かせにくくなるのが難点です。
そこでおすすめしたいのが、座布団です。
座布団を丸めてベンチ(フラットベンチやインクラインベンチ)の代わりにすることで、大胸筋をストレッチさせやすくなります。
可能な限り、厚くて硬い座布団を準備してください。
稼働域の違い
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座布団の有無によって、稼働域が変わります。
- 座布団なし(フロアプレス)
- 座布団あり
①座布団なし(フロアプレス)
②座布団あり
座布団なし(フロアプレス)では、稼働域が制限されています。
ちょっとした違いに感じられるかもしれませんが、同じ負荷(重量)でのトレーニングであっても、トレーニング効果には大きな違いが生まれます。
以下、座布団を使ったダンベルプレスのやり方を紹介します。
ダンベルプレス(座布団あり)のやり方
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座布団の目的は、稼働域を広げることです。
必ずしも座布団である必要はなく、適度な幅や厚みのフロアクッションやマットなどでも代用することが可能です。
「家にあって使えるもの」という視点から、座布団を選びました。
STEP1
座布団を丸める
座布団を丸めて、ベンチの代わりにします。
適度に硬く厚みのある座布団(もしくは座布団の代わりになるもの)であることがポイントであり、ダンベルを持って寝ころんだときに10cm以上のスペースができることが理想となります。
ふわふわの座布団では代用できません。
https://www.qolfit.com/post-354/
STEP2
スタートポジションをとる
ダンベルを持って、座布団に寝ころびます。
「肩甲骨を寄せる」「胸を張った状態をキープする」「肩を下げるようにする」などのポイントは、通常のダンベルプレスと同様です。
- 肩甲骨を寄せる
- 胸を張った状態をキープする
- 肩を下げるようにする
ベンチと比べると不安定でフォームを作りにくくなります。
トレーニングをはじめる前に、「肩甲骨を寄せて胸の張りを確認する」というポイントをしっかりと意識する必要があります。
STEP3
反復(トレーニング)する
肘を引くようにして、ウエイトを下ろします。
大胸筋をストレッチさせることがポイントであり、大胸筋のストレッチが不十分であるとトレーニング効果も不十分なものとなります。
ダンベルプレスとバーベルプレスの違いは、稼働域です。
ダンベルプレスは使用重量が落ちる代わりに稼働域を広くとれますし、バーベルプレスは使用重量を上げられる代わりに稼働域が狭くなります。
稼働域を広げられないということは、「ダンベルプレスのメリット(利点のひとつ)を放棄している」と言い換えることもできます・・・。
まとめ
床でのダンベルプレスには、座布団をおすすめします。
フロアプレスも悪い選択ではありませんが、稼働域が制限されてしまう(パーシャルレップ法になってしまう)傾向にあるため、大胸筋のストレッチが不十分になります。
座布団であれば、多くの家庭にあるはずです。
あくまで、トレーニングベンチを購入するまでの代替策ではありますが、床でのダンベルプレスであっても大胸筋のストレッチが可能となります。
「ダンベルを購入したけど、トレーニングベンチは持っていない・・・」などの場合には、おすすめできるトレーニング方法です。
稼働域じゃなくて可動域
可動域は動かせる範囲。稼働域は筋肉が働きながら動かせる範囲のようなイメージで使われています。可動域の方が一般的ではありますが、稼働域でも問題はないと考えています。……とはいっても、可動域と書いた方が親切な表現かもしれませんね(;^_^A ご指摘、ありがとうございます。