ピストルスクワットのやり方を説明します。
ピストルスクワットは、難しい種目です。
負荷が片脚に集中することに加え、バランスをとらなければならない(スタビライザーとして体を安定させる筋肉が強く刺激される)ためです。
以下、ピストルスクワットの効果とやり方、そして、・・・できない場合の練習方法を説明していきます。
ピストルスクワットの効果
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ピストルスクワットは、効果的な下半身のトレーニングです。
主に動員される筋肉は、スタンダードなスクワット同様、大腿四頭筋(太ももの前側)、大殿筋(お尻)、ハムストリング(太ももの裏側)、内転筋(太ももの内側)などになります。
- 大腿四頭筋(太ももの前側)
- 大殿筋(お尻)
- ハムストリング(太ももの裏側)
- 内転筋(太ももの内側)
ピストルスクワットの特徴としては、スタンダードなスクワットと比べて「大殿筋(お尻)への刺激が入りやすい」ことと「体幹(スタビライザーとして体を安定させる筋肉)が刺激されやすい」ことなどが挙げられます。
「動ける体」を作るためにも効果的なトレーニングです。
ピストルスクワットのやり方
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ピストルスクワットは、高強度の片脚スクワットです。
筋肉や関節への負荷が強い上にバランスのとりにくいトレーニング種目となりますので、怪我をすることのないように集中して取り組む必要があります。
- 腕を伸ばして片脚を上げる。
- 浮かせた脚を前方に伸ばしながら下ろしていく。
- スタートポジションに戻る。
以下、トレーニング手順を説明します。
STEP1
スタートポジション
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腕を前方に伸ばして片脚を上げた姿勢が、スタートポジションです。
腕を前方に伸ばすべきか? に関しては意見の分かれるところですが、「①膝への負担を軽減する」「②背中が丸まらないようにする(腰への負担を軽減する)」という2点の理由から、腕を伸ばすことをおすすめしています。
- 膝への負担を軽減する。
- 背中が丸まらないようにする。
また、膝関節の方向には注意が必要です。
膝が内側に入ってしまうと「内側の靱帯や外側の軟骨を痛めるリスク」が高まりますので、「膝とつま先は同じ方向に向ける」ことを心がけてください。
STEP2
エキセントリック局面
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ゆっくり腰を下ろしていきます。
「上体を起こしすぎないこと」「背中を丸めないこと」「膝関節が内側に入らないようにすること」に注意しながら下ろしていきます。
①腕を伸ばして片脚を上げる。
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②太ももと床が平行になるくらいまで下ろす。
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簡単な動作ではありません・・・。
関節の稼働域や体幹(スタビライザーとしての筋力)が不十分であると、フォームを安定させることすら困難なはずです。
けっして、無理をしないでください。
「柔軟性の問題でフォームをつくれない」「痛みがでる」などの場合には、ハーフスクワットのような稼働域からはじめることをおすすめします。
STEP3
コンセントリック局面
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スタートポジションに戻ります。
ポイントはエキセントリック局面同様、「上体を起こしすぎないこと」「背中を丸めないこと」「膝関節が内側に入らないようにすること」の3点になります。
①ボトムポジションでもフォームを維持する。
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②膝が内側に入らないようにスタートポジションに戻る。
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筋疲労以外の痛みを感じた際は、即刻、中断してください。
ピストルスクワットは負荷の強いトレーニング種目ですし、普段使われることのないスタビライザーとしての筋肉も動員されます。
特に、慣れない種目である場合には注意が必要です。
できない場合の練習方法
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ピストルスクワットの練習には、片脚でのボックススクワットがおすすめです。
ボックススクワットは、ベンチを利用したスクワットです。
イスに座り込むようにしてトレーニングが行われますので、安全に正しいフォームを身につけやすいトレーニング種目であるといえます。
①フォームを意識しながら、ゆっくりベンチに腰を下ろす。
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②膝が内側に入らないように注意しながら、立ち上がる。
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フォームのポイントは、以下の3点です。
- 上体を起こしすぎると、膝への負担が大きくなる。
- 背中を丸めてしまうと、腰への負担が大きくなる。
- 膝関節が内側に入ってしまうと、靱帯や軟骨を痛めてしまうリスクが高まる。
ピストルスクワットができない要因は、筋力よりも柔軟性に問題がある場合があります。・・・筋トレよりもストレッチが効果的である可能性があるということです。
事実、僕のフォームはお世辞にも良いフォームではありません・・・。
まとめ
数ある片脚スクワットの中でも、柔軟性やスタビライザーとしての筋力を必要とする種目であるため、無理は禁物です・・・。
ポイントは3点になります。
- 上体を起こしすぎないこと。
- 背中を丸めないこと。
- つま先と膝関節の向きを合わせること。
柔軟性に乏しかったり体重が重い場合には「想像以上の高難度種目」となりますので、無理をすることなく、「ベンチを利用してフォームをかためる」「ハーフスクワットで実施する」などの対策が必要となります。