ホエイプロテインでお腹を壊す方は少なくありません。
お腹を壊す(下痢をしてしまうと)、ついつい「プロテインは体に悪いのでは?」……と思ってしまうものですが、そんなことはありませんので安心してください。
もちろん、過剰摂取はよくありません。
しかし、常識の範囲内の摂取量にも関わらず「下痢をしてしまう(お腹の調子が悪くなる)」のであれば、ホエイプロテインアイソレート(WPI)を試してみることをおすすめします。
多くの場合、お腹の調子が悪くなることはなくなるはずです。
乳糖不耐症とは?
日本人には、乳糖を分解できない人が少なくありません。
乳糖(ラクトース)は、ガラクトースとグルコースから成り立ちます。
乳糖不耐症である人の場合、乳糖を分解するラクターゼが少なかったり欠損していたりしますので、分解することができません。
分解できなかった乳糖は小腸で吸収することができずに下部小腸や大腸にまで流れていくことになり、細菌(腸内細菌)によって分解されます。
これが、乳糖によって下痢や腹痛が引き起こされる仕組みです。
ホエイプロテインWPIとWPCの違い
一般的なホエイプロテインには、3種類が存在します。
ひとつめが「WPI(ホエイプロテインアイソレート)」、ふたつめが「WPC(ホエイプロテインコンセントレート)」、みっつめが「混合タイプ」です。
- アイソレート:タンパク質含有率約90パーセント以上
- コンセントレート:タンパク質含有率約80パーセント以下
- 混合タイプ:製品により違いあり
これらの違いは、純度の違いです。
WPIは脂肪や乳糖が1パーセント未満となりますが、WPCであると若干の脂肪や乳糖が残ってしまいます。
程度の差はあるものの、(乳糖を上手く分解できない人の場合:乳糖不耐症である人の場合)残されている乳糖が腸内細菌に分解されることによって、腹痛や下痢の原因になってしまうことがあります。
まとめ
日本人には、乳糖を分解できない人が少なくありません。
乳糖(ラクトース)はガラクトースとグルコースから成る二糖類であり、ラクターゼによって分解されて小腸から吸収されます。
しかし、ラクターゼが少なかったり欠損していたりすると、乳糖を分解することができずに下部小腸や大腸にまで到達して細菌(腸内細菌)によって分解されることになります。……このような消化酵素の障害を「乳糖不耐症」と呼びます。
乳糖不耐症である場合、原因は乳糖にありますので、タンパク質純度の高いWPI(ホエイプロテインアイソレート)を選ぶことによって、腹痛や下痢のリスクを減らすことができます。
また、ホエイプロテインにこだわる必要はありません。
プロテイン原料による効果の違いは、多くの実験によって「短期的には違いがあるが、長期的にみると(ほとんど)差がない」ことが示唆されています。
プロテインは、個々の体質に合わせて選ぶべきものなのです。