トレーニング負荷は、徐々に高めていくことがポイントです。
ダンベルを購入すると、ついつい限界にチャレンジしたくなるものですが、トレーニング初心者には「フォームが未熟であるがうえに怪我をしやすい」「刺激が強すぎて筋肉の質を落としかねない」などのリスクが伴います。
スターティングプログラムからはじめる必要があるのです。
はじめは、軽すぎるくらいの重量と少なすぎるくらいの頻度で実施することになりますので、「こんなトレーニングメニューで本当に筋肥大させることができるのか?」……と不安になるかもしれません。
しかし、「急がば回れ」です。
自宅筋トレであるからこそ怪我や失敗を避け、リスクの少ないプログラムに取り組むことをおすすめします。
数ヵ月後には、確実な変化を実感できているはずです。
スターティングプログラムの意義
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筋トレは、徐々にステップアップしていくことがポイントです。
はじめから限界にチャレンジするようなプログラムを組んだとしても、続きませんし、効果を感じられる前に挫折してしまうのが落ちです。
基本的には、以下のようなステップアップがセオリーとなります。
- フォームの習得(習熟)
- 体を負荷に慣らしていく
- 筋力の向上と筋肥大
長い道のりとなります。
しかし、約2~6週間後には筋肥大に効果的な重量でのトレーニングができるようになりますので、不安になることはありません。
イメージとのギャップ
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スターティングプログラムには、2つの理由があります。
トレーニング初心者にとっては「基礎を学んで体を慣らしていく期間」、トレーニングブランクのある方にとっては「イメージと現実のギャップを埋める期間」です。
特に、トレーニングブランクがある方にとってはなくてはならない工程です。
運動が得意だった人ほど、再開時に怪我をします。
これは、過去に経験したフォームやスピード感覚がイメージとして(小脳)に残っているため、イメージに対して体(筋肉)が対応しきれていないためです。
子供の運動会で父親が転ぶことが多いのは、この仕組みが関係しています。
負荷と運動効果
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筋肥大のためには、8~12RM程度の負荷が必要です。
しかし、はじめから8~12RM程度の負荷をかけてしまうと「代償動作によりフォームを崩してしまう」「筋肉痛が治らずにスケジュールをこなせない」などの問題が生じます。
- 15RM:フォームの習得(習熟)
- 10~15RM:負荷に筋肉を慣れさせる
- 8~10RM:基礎的な筋力の向上と筋肥大
はじめの数週間から数ヵ月は、あくまでも準備段階です。
準備段階(スターティングプログラムとしての負荷)を経験することによって、目的のプログラムを実施できるだけの基礎体力と経験を身に着けることができます。
低負荷、低頻度のトレーニングも馬鹿にはできません。
まとめ
筋トレは、徐々に負荷を高めていくことがポイントになります。
もちろん、「正しいフォーム」「正しいトレーニング変数」であることが前提条件となりますので、準備段階としての経験が必要です。
筋トレに限らず、どんなジャンルにおいても準備は必要です。
はじめから無理をしても、メリットはありません。
怪我をしたり、筋肉の質を落としてしまわないためにも、軽すぎるくらいの重量から徐々に負荷を上げていく(スターティングプログラムに取り組む)ことを心がけてください。