懸垂は、持ち手の違いによって効果が変わります。
順手での懸垂(オーバーグリップ)は広背筋が主動筋となる背中のトレーニングであり、逆手での懸垂(アンダーグリップ)は上腕二頭筋の関与の大きくなる腕のトレーニングです。

  • オーバーグリップ:背中のトレーニング
  • アンダーグリップ:腕のトレーニング

「オーバーグリップでは腕を鍛えられない」「アンダーグリップでは背中を鍛えられない」という単純な話ではなく、「持ち手の違いによって負荷の分配比率が変わる」と考えてもらえれば分かりやすいかと思います。

以下、2種類の懸垂について説明していきます。

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順手での懸垂

順手での懸垂は、広背筋を主動筋とする種目です。
オーバーグリップでの懸垂は、腕がカラダの側面を通るようになりますので、自ずと広背筋上部(側面)の関与が大きくなります。

「懸垂の効果=逆三角形のシルエット」とされているのは、このためです。

  • 主動筋:広背筋、上腕筋
  • 補助筋:僧帽筋、菱形筋、上腕二頭筋

オーバグリップでの懸垂には、サムレスグリップがベターです。
サムレスグリップ(親指をかけない握り方)にすることで、腕の関与を減らすことができ、結果として背中(広背筋上部)への刺激が入りやすくなります。

逆手での懸垂

逆手での懸垂は、上腕二頭筋の関与が大きくなる種目です。
腕の筋肉(上腕二頭筋)を刺激できる種目の少ない自重トレーニングでは、積極的に用いられているトレーニング種目となります。

また、負荷が腕と背中に分散されるため、オーバーグリップの懸垂よりもアンダーグリップの懸垂の方が反復回数が延びる傾向を示します。

  • 主動筋:上腕二頭筋、広背筋
  • 補助筋:上腕筋、僧帽筋、菱形筋、腹直筋、大殿筋

アンダーグリップの懸垂の場合、腕がカラダの前面を通るようになりますので、大円筋への刺激が弱まる変わりに広背筋下部への刺激が強くなります。「オーバーグリップ=広背筋上部」「アンダーグリップ=広背筋下部」のようなイメージです。

コア(体幹)を丸めてしまうと、上腕二頭筋や腹筋への負荷が大きくなってしまいますので、背中を丸めずに広背筋下部の収縮を意識することがポイントとなります。

まとめ

オーバーグリップとアンダーグリップとでは、主動筋が変わります。

同じ懸垂であっても、別のトレーニング種目だと考える必要があります。
「オーバーグリップ=広背筋上部」「アンダーグリップ=上腕二頭筋と広背筋下部」のようなイメージです。

また、自重トレーニングだからといって甘く考えないことです。

自体重がそのまま負荷になりますので、体重70kgであれば「70kgのラットプルダウン」をしているのと同じような負荷であるといえます。手軽なトレーニング種目ではありますが、難易度の高いトレーニング種目でもあります。