筋トレ後の入浴には、何の問題もありません。
問題がないどころか、筋肉の成長に対してプラスになる材料が多く、ゆっくりお風呂に浸かって心身ともにリラックスすることはとても重要なポイントとなります。

「筋肉の炎症を悪化させてしまうのでは?」と心配になるかもしれませんが、通常の筋肉痛の範疇であれば問題ありません。

アスリートのように本格的なトレーニングを実施している場合であっても、通常のトレーニングではアイシングを必要とするような炎症は起こらないとされています。仮に炎症が起こったとしても、大きな炎症が起こるのは翌日以降です。

よって、トレーニング後はお風呂に入って血行を促すことが基本となります。

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ストレスホルモン値

入浴はストレスホルモン(コルチゾール)の値を下げます。

コルチゾールとは副腎皮質ホルモンの一種であり、筋肉を減らして脂肪を蓄えようとする働きがあります。副腎皮質ホルモンは「生命維持に必要な最低限のホルモン」であり、(精神的、肉体的)ストレスによって刺激されます。

筋トレや日常生活によって受ける「精神的、肉体的ストレス」は、コルチゾールを増やしてしまうきっかけになるのです。

しかし、ゆっくりと入浴することによってコルチゾールの分泌を抑えられることが確認されています。「風呂に浸かってリラックスする」という行為は、内分泌の点からトレーニングを後押ししてくれると言うことです。

筋の成長促進

筋肉を温めることで筋肉の成長が促されます。

筋肉を温める(熱によるショックを与える)と、成熟していないタンパク質の変性を防ぐために、ヒートショックプロテイン(HSP)が増加します。そして、ヒートショックプロテインには細胞を活性化させる効果があります。

筋トレをすることでも筋繊維の中のヒートショックプロテインが増えることが確認されていますが、トレーニング後にゆっくり入浴することによって相乗効果が得られるのではないかと推測されています。

今のところ実証できるデータは存在しませんが、プラスになることはあってもマイナスになることはないと考えられています。

例外は怪我をした直後

怪我をした場合は、冷やすことが推奨されています。

怪我とは、靱帯や筋肉の細胞が損傷することです。漏れ出した細胞液や血液は「健康な細胞に悪影響を与えてしまいます」ので、素早くくい止めなければなりません。そのためにはアイシング(冷やすこと)が必要です。

「痛みを感じたときは、温めるのと冷やすのではどっちがいいですか?」
ときどき受ける質問だが、答えは「どちらか迷ったら冷やす」。温めたほうがよい状態の時に間違って冷やしてしまっても重症化はしにくいが、冷やしたほうがいい損傷を間違って温めると悪化するケースが多いためだ。

引用元:中野ジェームズ修一[著]『かしこい体の鍛え方』P126~127より

「怪我かな?」と感じたら、絶対に冷やしてください。
怪我の程度が軽い場合には「アイシングをすることで回復が遅れる」可能性があることも事実なのですが、怪我の重症化だけは避けなければいけません。

軽い怪我であっても、適切な処置ができなければ怪我の影響が長期化する恐れがあります。(※お恥ずかしながら、僕は、間違った処置によって痛い目にあったことがあります・・・)

とりあえず、「自分で判断のできない痛みは冷やして様子を見る」「筋肉の損傷ではなく、筋痙攣などの痛みであれば温める」くらいに考えておくことが(大きな失敗をしない)対処方法になるかと思います。

温冷浴という選択

温冷浴は疲労回復の促進に役立ちます。
サウナ水風呂を交互に繰り返すことで、積極的に血行の改善をはかります。

自宅でも、お風呂と水シャワー(またはかけ水)を繰り返すことによって同様の効果を得ることができます。その際、お風呂でしっかり体を温めてからであれば水をかけるのが苦痛にならないはずです。

水をかけることに抵抗を感じるのであれば、ぬるま湯(冷たいと感じる程度)から慣らしていきましょう。ポイントは、最後が水になるようにすることです。

最後に水を浴びることで、開いていた毛細血管が収縮しますので長時間にわたってポカポカと温かく感じられます。安眠効果や冷え性の改善効果などもあるテクニックですので、無理のない範囲で活用していきたいものです。

まとめ

筋トレ後のお風呂は、デメリットになりません。
デメリットにならないどころか、筋トレ後の休養(コンディショニング)に対してプラスになる面が数多く確認されています。

ポイントは、「疲労なのか? 怪我なのか?」の見極めです。
疲労なのであればお風呂で温めることが大きなメリットになるのですが、怪我の場合は症状を悪化させて回復を遅らせてしまうことにもなりかねません。

状況の判断が難しい場合、アイシングを優先させることがセオリーとなります。