おならのメカニズム。臭いや量の違いは腸内細菌叢や食べ物の違い。

おならによって、腸の健康状態をセルフチェックすることができます。

おならの臭いや量は、腸内細菌叢(腸内フローラ)に強く影響を受けます。
臭わないおならは善玉菌が優位になっていることを示し、悪臭を放つおならは悪玉菌が優位になっていることを示します。

以下、3つの観点からその根拠を説明していきます。

おならのメカニズム

おならは、腸内細菌が食べ物を分解する過程で発生させるガスです。

発生したガスの大部分は、血液中に吸収されて呼気として体外に排出されます。おならとして放出されるのは血液中に吸収しきれなかった”ごく一部”のガスです。1日平均で約100~300mlほどだと考えられています。

サツマイモなどのように食物繊維が豊富なものを摂取するとおならが出やすくなるのは、腸内細菌が活発に働いている証拠です。

さほど臭わないおなら

おならは、窒素を主成分とし、水素、炭酸ガス、メタンなどで構成されています。

善玉菌が優勢になっている腸内細菌叢(腸内フローラ)から発生するガスは、さほど臭うものではありません。食物繊維の摂取量などにより一時的にガスの量が増えることもありますが、善玉菌が優勢であれば強く臭うことはありません。

また、善玉菌に分類される細菌は、悪玉菌に分類される細菌よりも「発生させるガスの量が少ない」という傾向にあります。

強く臭うおなら

悪玉菌が優勢になっている腸内細菌叢では、おならが臭うようになります。

悪玉菌から発生するガス(おなら)には、悪臭の原因となるアンモニア、アミン、硫化水素、インドール、スカトールなどの微量成分が含まれているためです。

悪玉菌に分類されている腸内細菌の多くは、タンパク質を分解します。
タンパク質が重要な栄養素であることは間違いありませんが、過剰摂取によって腸内細菌叢のバランスを乱してしまう可能性があります。

また、ネギ、ニラ、ニンニクなどの食材には、硫黄を多く含みます。
おならが臭くなってしまう原因となるということです。スタミナ源としては有効な食材ですが、腸内細菌叢との相性は良くありません。

まとめ

おならは、腸内細菌叢がエサ(大腸に到達した食べ物)を分解する際に発生させるガスです。多くは血液中に吸収されて呼気として排出されますが、吸収されなかったガスがおならとして放出されます。

臭いおならと臭くないおならの違いは、腸内細菌叢(腸内フローラ)のバランスと、腸内細菌のエサとなる食べ物による違いです。善玉菌が優勢であれば臭わないおなら、悪玉菌が優勢であれば臭うおならになります。

おならは、腸の健康状態を推し量れるバロメーターのようなものになります。おならで腸のセルフチェックができるということです。腸の健康状態を維持するためにも、おならの臭いに注目してみてはいかがでしょうか?

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