筋トレの頻度。筋肥大に週2回のトレーニングが効果的な理由。

筋トレには、適切な頻度があります。

基本とされるのが(一部位につき)週2回です。
しかし、トレーニング強度や遺伝的要因に左右される問題でもあるため、「必ずしも週2回のトレーニングが必要なワケではない」ということもできます。

現実的な選択肢として、まずは週2回で試してみることです。
それで順調に成長できるのであれば「継続」という判断が下せますし、疲労が抜けなくなってくるようであれば「頻度を下げる」という判断を下せます。

また、適切な頻度には、部位による違いもあります。
一般的には「サイズが大きく瞬発力に優れた筋肉ほど回復に時間がかかる」「サイズが小さく持久力に優れた筋肉ほど回復が早い」という特徴を持つと考えられています。

「腹筋は高頻度で」と言われる理由がここにあります。

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トレーニング頻度による効果の違い

トレーニング頻度は、週2回が基本となります。
これは週2回のトレーニング頻度の筋肥大量を100とした場合、週3回では70、週1回では35、2週に1回では5のようになることが確認されているためです。

しかし、あくまでも目安でしかありません。

上図は、セオリー通りのトレーニングと食事管理ができている場合のデータです。
運動強度(負荷やボリュームなど)が不足していれば「より高頻度の方が効果的」になりますし、食事管理がずさんな場合には「より低頻度の方が効果的」になることになります。

一つの指標として参考にすべきデータであるということです。

また、筋肉の回復期間の問題もあります。
一般的に、「トレーニング初心者ほど回復に時間がかかる」「トレーニングを継続していくと回復期間が短縮されるようになる」という傾向があります。

ただし、トレーニングを継続していくと、筋肉の回復時間が短縮し、週頻度(週何回行うかの頻度)を多く行えるようになる。

トレーニングによって鍛えられるのは、筋肉だけではありません。
トレーニング刺激に適応することによる「回復力の向上」や「新陳代謝の向上」などの変化も起こるようになっていきます。

トレーニングは、継続することで「質を高めることができる」ということです。

これらのことからも、基本とされる頻度は「週2~3回」となりますが、トレーニング初心者であれば「週1~1.5回」ほどのトレーニング頻度が適切である可能性がある。……ということが示唆されます。

頻度を高めるのは、トレーニングに慣れてきてからでも遅くはないということです。

筋肉が成長するのは休んでいる期間

筋肉は、休んでいる期間に成長していきます。
「運動、栄養、休養」の3要素をバランスよく実施することがポイントであり、どれか一つでも欠けているとトレーニング効果は半減してしまうことになります。

  • 運動:筋肉への刺激
  • 栄養:筋肉の材料
  • 休養:筋肉の回復(成長)期間

休養を疎かにしてはいけません。
休養期間は「トレーニング刺激に耐えるための修復期間」ですので、回復期間が不十分であるとトレーニング効果を得られなくなってしまいます。

最悪の場合、委縮してしまう可能性すらあります。

二日続けての筋トレなど、回復が追いつかないほど短期間に筋肉にストレスをかける状態を続けていると、筋肥大どころか、筋肉に疲労が蓄積し、小さくなってしまうこともあります。

筋トレは、回復させるまでが一つのサイクルです。
せっかくのトレーニング刺激を無駄にしないためにも、適切な回復期間(休養期間)を設けることがポイントになります。

また、トレーニング頻度は「筋肉の特徴」へも影響を及ぼします。

筋肉(筋繊維)にはいくつかのタイプがあります。
大きくは遅筋(ST)と速筋(FT)の2種類に分類され、速筋はタイプⅡa、タイプⅡx、タイプⅡbの3種類に分類されます。

  • 遅筋(ST=タイプⅠ)
  • 速筋(FT)
    • タイプⅡa
    • タイプⅡx
    • タイプⅡb

タイプⅠが遅筋(赤筋)、タイプⅡbが速筋(白筋)です。
タイプⅡaとタイプⅡxに関しては、(速筋に分類されてはいるものの)遅筋と速筋の特徴を併せ持つために「ピンク筋」と呼ばれたりもします。

基本的に、「遅筋⇔速筋」のシフトは起こりません。
しかし、タイプⅡaとタイプⅡx間のシフトは起こることが確認されており、トレーニング頻度が高いほどに(持久力に優れている)タイプⅡaの割合が高くなっていきます。

競技目的の人にとっては、見逃せないポイントです。

部位による適切な頻度の違い

週2回のトレーニング頻度というのは、アベレージです。
筋肉には部位による異なる特徴(サイズや速筋繊維と遅筋繊維の割合など)がありますので、全ての筋肉に週2回のトレーニングが適しているとは言えません。

また、当然ですが運動強度の問題もあります。

例えば、大胸筋。
大胸筋には「ほどほどに大きな筋肉」「速筋繊維と遅筋繊維の割合がアベレージに近い」などの特徴があるために、基本とされる週2回ほどのトレーニング頻度が適しています。

しかし、腹筋の場合には異なるアプローチをとることになります。
腹筋には「大きな筋肉ではない」「遅筋繊維の割合が大きい」などの特徴があるために、セオリーよりも高頻度でのトレーニングが適していることになります。

個人差はありますが、「大きな筋肉であるほどに」「速筋繊維の割合が高い筋肉であるほどに」トレーニング頻度は低く設定することになります。

筋肉が落ちはじめるトレーニング頻度

休養を恐れる必要はありません。

通常、筋肉は約10日後から落ちはじめると考えられています。
しかし、急激な低下が起こるわけではなく、2週間に1回のトレーニング頻度であっても「徐々に成長できる」程度の低下量です。

また、休養期間が延びてしまっても問題はありません。

半年間、休みもとらずに一生懸命トレーニングした場合と、6週間のトレーニング後に3週間も休みをとった場合が同じなのですから。

筋トレ頻度は、奥の深い問題です
1週間単位での頻度であれば「週2~3回が効果的」だということはほぼ間違いありませんが、長期的なスケジュールでは話が変わってきます。

まずは2カ月間、頑張ってみることです。
その後、2~3週間ほどのディトレーニング期間(積極的休養期間)を設けたとしても長期的なトレーニング効果に違いは生じないことになります。

もし、「続かない」ことに悩んでいるのであれば、まずは週2回のトレーニングを6週間だけ耐えてみてください。

個人差の大きなスポーツ遺伝子の存在

トレーニング頻度には、スポーツ遺伝子も関わってきます。

特に注目して欲しいのが、ACTN3と呼ばれる遺伝子です。
ACTN3には、RR型とXX型があり、スプリント系やパワー系のアスリートには「XX型が極めて少ない」ことが確認されています。

  • RR型:筋肉が壊れにくく、回復しやすい
  • XX型:筋肉が壊れやすく、回復しにくい

日本人の約30%は、XX型の遺伝子を持っていると推測されています。
XX型の主な特徴としては、「トレーニングによるダメージが大きい」「ダメージの回復に時間がかかる」などがあります。

「疲れやすく疲労が抜けにくい」ということです。

しかし、悪い面ばかりでもありません。
言い換えれば「トレーニング刺激に敏感」だということですので、強度や頻度を落としても「トレーニング効果を得られやすい体質」だということもできます。

トップアスリートにはなれませんが、一般レベルであればメリットも大きいのです。

ちなみに、R型とX型の割合には、人種による差異があります。
日本人の約30%、欧米人の約10%、アフリカ系黒人の約0.3%がXX型遺伝子を持っていると推測されています。

トップアスリートに黒人が多いのは、当然の結果なのかもしれません。

まとめ

効率的な筋トレ頻度は、週2~3回です。
しかし、トレーニング強度や遺伝的要因に左右される問題となりますので、使用重量や体調を加味した上で適宜調節していくことになります。

また、長期的なトレーニングの休養を恐れる必要はありません。
3週間ほどのディトレーニングでは「トレーニング効果に影響はない」ことが確認されていますし、精神的にも楽になれるはずです。