腹筋ローラーの使い方は、とてもシンプルです。
動画などでは簡単に見えるかもしれませんが、実際にやってみると「とての難易度の高いトレーニング種目」であることが理解できるはずです。
- 膝コロのやり方
- 腹筋ローラーを持ち、膝を付いた姿勢をとる。
- 股関節の伸展と腕の屈曲により体を沈める。
- スタートポジションに戻る。
はじめから上手くできないのは、当たり前です。
無理をしてしまうと腰を痛めてしまうことにもなりかねませんので、ポイントを意識いつつトレーニングを継続することが最良の結果につながります。
腹筋ローラーで腰を痛めないコツ
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腹筋ローラー(膝コロ)の使い方を説明してきます。
- 腹筋ローラーを持ち、膝をついた姿勢をとる。
- 股関節の伸展と腕の屈曲により体を沈める。
- 腹直筋の収縮によってスタートポジションに戻る。
①スタートポジションの姿勢をとる。
スタートポジションでは、殿筋を収縮させて骨盤が前傾しないようにすることがポイントです。骨盤が前傾してしまうと腰への負担が大きくなるため、トレーニング中は常に殿筋の収縮を意識する必要があります。
②ローラーを転がして体を床に近づける。
股関節の伸展と腕の屈曲によって、体を床に近づけていきます。
腰が落ちる(骨盤を前傾させて下背部が反ってしまう)と腰を痛めてしまいますので、はじめから無理をしないことがポイントです。
③スタートポジションに戻る。
腹直筋の収縮によって起きあがることがポイントです。
筋力が不足していると「腕の力で戻ろうとしてしまいます」ので、「腹直筋の収縮でスタートポジションに戻る」ことを意識し続ける必要があります。
腕の力で戻してしまうのは、間違ったフォームです。
間違ったフォームで反復回数をのばせたとしても、本来のトレーニング効果は得られませんので、はじめはフォームを修得することを優先させてください。
腰を落とさない
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腰を落とさないことがポイントになります。
腰を落としてしまうフォームでは、高い確率で腰を痛めます。
「腹筋ローラーは腰を痛めやすいトレーニング器具」だと言われているのは、(初心者の場合)正しいフォームを維持できるだけの筋力がないためです。
無理は禁物です。
はじめからハードなトレーニングをすることはおすすめできません。
自分の実力(筋力)に見合った負荷でのトレーニングを継続し、徐々に負荷を高めていくこと(漸進性の原則)がポイントになります。
殿筋と骨盤への意識
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腰を落とさない(骨盤を前傾させない)フォームのためには、殿筋(お尻の筋肉)を収縮させる意識を持つことがポイントになります。
殿筋を収縮させることによって、骨盤が後傾して腰を痛めにくいフォームになります。
殿筋を意識することは、一見して遠回りのように感じられるかもしれません。
しかし、怪我(腰を痛める)リスクの高いトレーニング初期は、正しいフォームを拾得する(正しいフォームを維持できるだけの筋力をつける)ことが優先されます。効かせるトレーニングを意識するのはその後でも遅くはありません。
腹筋ローラーは、強い負荷のかかるトレーニング器具です。
間違ったフォームでのトレーニングは危険すぎますので、まずは正しいフォーム(怪我をしにくいフォーム)の修得を目指してください。
負荷を抜かないフォーム
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はじめから意識する必要はありませんが、腹筋ローラーでのトレーニングに慣れてきたら「負荷を抜かない」ことを心がけるようにする必要があります。
代謝的なオールアウトを目指すということです。
- 力学的疲労:中枢神経からの信号が遮断される。
- 代謝的疲労:ATP(アデノシン三リン酸)の再合成が追いつかなくなる。
やり方はシンプルであり、「ターゲットの緊張状態を維持する」ことです。
具体的には、腹筋ローラーを完全には戻さず、負荷のかかるエリアで(丁寧に)反復を繰り返すことになります。
筋トレのセオリーは「8~12RM」です。
これは、力学的疲労と代謝的疲労のバランスがとれているトレーニング変数でることを意味しています。
どちらが重要ということではなく、どちらも重要なのです。
これは、腹筋ローラーでのトレーニングであっても同様です。
以下、参考動画です。
まとめ
腰を落とさないようにするためには、殿筋の収縮を維持して骨盤を後傾させないようにする必要があります。
それなりのテクニックが必要ですし、筋力も必要です。
はじめは苦戦するはずです。
しかし、練習を継続していれば「誰でもできるようになるトレーニング種目」でもありますので、まずは腰を痛めない程度のトレーニングを継続することが重要です。