HMBの効果は、運動強度やボリュームを高められることにあります。
当然ですが、HMBサプリメントを摂取しても「運動なしで筋肉が増える」「運動なしで体脂肪が減る」ということは起こりません。
以下が、HMB(βヒドロキシβメチルブチレート)の主な作用です。
- タンパク質の同化を促す。
- 筋肉の異化を防ぐ。
- 体脂肪の減少に有利に働く。
いずれの作用も、運動を絡めることによって得られる効果です。
トレーニング経験の浅い被験者ほど「HMBの効果が顕著にあらわれる」ということが確認されていますので、少しでも有利にカラダを変えていきたいと考えているのであれば、試してみる価値のあるサプリメントだといえます。
除脂肪効果
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HMBには、運動による除脂肪効果を高める働きがあります。
ここでポイントとなるのは、『「運動による」除脂肪効果を高める働きがある』という点であり、運動をしなければ意味がありません。
その結果、HMB群は比較対象群に比べて、増加した筋量がわずかに多かったのだが、驚くほど顕著な差は体脂肪の減量に見られたのだそうだ。というのも、摂取カロリーを制限していないにもかかわらず、HMB群に起きた体脂肪の減量値は約1kgあったからだ。
引用元:『IRONMAN 2016年10月号』P86より
体脂肪が減りやすくなることは確実なことです。
しかし、「HMBの作用が直接的に除脂肪に働いているのか?」「HMBを摂取したことで運動ボリュームが大きくなり除脂肪が進んでいるのか?」については、はっきりとした結論が出ていません。
いずれにしても、運動と組み合わせることは必須事項となります。
筋肥大効果
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HMBには、筋発達を促進させる働きがあります。
HMBの持つ「タンパク質合成を促す」「筋肉の異化を抑制する」という作用により、結果として筋肥大につながりやすくなります。
しかし、やはりここでも「HMBの効果はトレーニングボリュームを増やせることによるものなのではないか?」という疑問が生じます。
・・・というのも、HMBの効果を検証する実験では、オーバーリーチング(計画的にオーバートレーニング一歩手前まで追い込むテクニック)によって効果が大きくなることが確認されているためです。
これは、HMBの効果が「トレーニング強度とボリュームの上昇」にあることを示唆しています。
まとめ
しかし、運動と絡めて摂取することが前提条件となります。
これは、HMBの効果が「直接的に除脂肪や筋肥大に働いているのか?」「トレーニング強度やボリュームを高められることによるものなのか?」の結論が出ておらず、多くの実験で「トレーニングの質が向上している」ことが確認されているためです。
これらのことからも、トレーニング経験の浅い人が「積極的に追い込むようなトレーニングを実施する」場合には、おすすめしたいサプリメントであるといえます。