筋トレ後のビールは、可もなく不可もなくです。
基本的に、アルコールはすべての組織に悪影響を与えます。
しかし、血中アルコール濃度が高すぎるところまで飲まなければ(泥酔するまで飲まなければ)気にするほどの問題ではありません。
- ほろ酔い状態を維持する。
- 濃度の高いアルコールは飲まない。
- 空腹状態では飲まない。
アルコールの悪影響は、血中アルコール濃度が高まることによるものですので、飲み終えたタイミングから30~60分後に意識がはっきりしている「ほろ酔い状態」を維持できているのであれば問題ありません。
アルコール濃度の低いビール程度であれば、(ペースさえ守っていれば)大きな問題にはなりにくいということになります。
アルコールの血中濃度
◇
アルコールの(筋肉への)悪影響は、血中アルコール濃度が高まることによるものです。意識がはっきりしている「ほろ酔い状態」をキープできているのであれば、筋肉が分解されるほどに血中アルコール濃度が高まることはありません。
しかし、ほろ酔い状態をすぎて、酩酊状態、泥酔状態、・・・場合によっては昏睡状態まで飲んでしまうと、当然ですが、アルコールの悪影響は大きなものとなります。
ポイントは、アルコール濃度の低いお酒(ビールなど)をスローペースで飲むことです。アルコール濃度の高いお酒やハイペースでの飲酒は、血中アルコール濃度を急激に上昇させますのでNGです。
分解能力に見合ったペース
◇
アルコールの分解能力には、個人差があります。
「ビール1~2杯であれば、時間をかけて飲めば大丈夫」ということではなく、個人のアルコール分解能力によって大きく変化する問題です。
飲酒後30~1時間後に酔いが回ってくるようであれば、確実に飲み過ぎです。くれぐれも、ほろ酔い状態をキープできる程度にとどめてください。
血中アルコール濃度が高くなると、筋肉が分解されます。
ほろ酔い状態以上というのは、肝臓での分解能力をオーバーしてしまっている状態ですので、アルコールは血液中を流れ続けることになります。
アルコールには強い毒性がありますので、(代謝能力以上の飲酒は)かなり危険です。
適度な飲酒頻度
◇
残念ながら、「ほろ酔い状態までであれば、毎日飲んでも大丈夫」というわけにもいきません。適切な頻度であることも重要な要素となるのです。
分解能力を超えない飲酒であれば、大きな問題にはなりません。
しかし、適度な飲酒でも長期的に続けることで「成長ホルモンやインスリン様成長因子-1(IGF-1)の分泌低下」が起こることが確認されています。
このことからも、飲酒は程々にしておくことが吉です。
もちろん、飲酒は人付き合い(社会生活)という観点でプラスになることの多い行為ですので「飲酒はNG」というわけではありません。依存度が高くならない程度であれば何の問題もありません。
まとめ
その点、スローペースでビールを飲む程度であれば問題にはなりにくいといえます。
しかし、アルコールが毒物であるということを忘れてはいけません。
トレーニング後のビールは美味しいものですが、「頑張った日のご褒美」程度にとどめておくことをおすすめします。