有酸素運動と筋トレの順番は、「筋トレ→有酸素運動」をおすすめします。
必ずしも「筋トレ→有酸素運動」の順番でなければいけないというわけではありませんが、筋トレを優先させることには多くのメリットがあります。

運動の順番は、目的によっても変化します。

  • 持久力の向上目的:有酸素運動→筋トレ
  • 筋肥大やダイエット目的:筋トレ→有酸素運動

筋トレダイエット(ボディメイク)目的であれば、「筋トレ→有酸素運動」という順番である必要があります。順番を逆にしてしまうと、トレーニング効率が著しく低下してしまいますので注意が必要です。

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持久力向上と筋肥大の両立は難しい?

持久力と筋肥大を両立させることはできません。
もちろん、平均レベルよりも持久力があり筋肉もある状態を作り出すことはできるのですが、レベルが向上するほどに両者の両立は難しくなっていきます。

積極的に有酸素運動をしていれば筋肉をつけにくくなりますし、積極的に筋力トレーニングをしていれば持久力を高めることは難しくなります。

これは、運動の種類によって筋肉に生じるタンパク質の種類が変化するためです。

つまり、このスイッチはオンになる際に、「筋肉を大きくする」か「持久力を高める」かのどちらかに照準を合わせます。そしてスイッチは、瞬時には切り替えられません。

引用元:アレックス・ハッチンソン[著]『良いトレーニング、無駄なトレーニング』P35より

目的を見失わないことがポイントになります。
・・・とはいっても、特別な理由(競技のためのトレーニングなど)がなければ「筋トレ→有酸素運動」という順番をおすすめします。

「筋トレ→有酸素運動」には様々なメリットがありますが、「有酸素運動→筋トレ」にはメリットが少なく、デメリットが大部分を占めることになります。

体脂肪を減らす「筋トレ→有酸素運動」

「筋トレ→有酸素運動」の順番でトレーニングをすることによって、体脂肪の燃焼効率が向上します。

これは、以下2点の作用によるものです。

  • 筋力トレーニングによる代謝向上
  • 代謝向上に伴うエネルギー源の変化

筋トレ後は、6~48時間ほど代謝が向上します。
普通に生活しているだけでも普段よりも多くのエネルギーを消費しますし、そのタイミングで有酸素運動を実施すれば積極的に体脂肪が燃焼させることになります。

また、低強度の運動(日常生活や有酸素運動)では、糖と脂肪が5:5の割合で消費されていますが、筋トレ後には4:6~3:7に変化することが確認されています。脂肪の消費比率が向上するということです。

これら2点の作用により、「筋トレ→有酸素運動」という順番は、ダイエット(除脂肪)に効果的です。

筋トレ効果が低下する「有酸素運動→筋トレ」

「有酸素運動→筋トレ」の順番は、筋トレの効果を低下させます。

筋トレには成長ホルモンの分泌を促す作用があります。
しかし、「有酸素運動→筋トレ」という順番でトレーニングをすることによって、成長ホルモンの分泌が阻害されてしまうことが確認されています。

信じられないかもしれませんが、完璧に抑えられてしまうようです。

この遊離脂肪酸は脳下垂体に作用し、成長ホルモンの分泌を抑えるという働きがあります。

引用元:石井直方[著]『石井直方のトレーニングのヒント』P148より

成長ホルモンは、筋肉のアナボリズム(同化)と、体脂肪のカタボリズム(異化)の両者に作用するホルモンです。「有酸素運動→筋トレ」という順番でトレーニングをしてしまうと、成長ホルモンの恩恵を受けられなくなります。

無駄ではありませんが、トレーニング効果は確実に低下してしまうことになります。

ウォームアップとしての有酸素運動

ウォームアップのための有酸素運動は問題にはなりません。

筋トレ前の有酸素運動が悪影響になるのは、「遊離脂肪酸によって成長ホルモンの分泌が抑制される」ことと「疲労感や糖質の消費によって筋力トレーニングの質が低下しやすくなる」ことによるものです。

脂肪が分解されるまでには時間がかかります。

有酸素運動によって脂肪の分解がはじまるのは15~20分後からになります。よって、ウォーミングアップ目的の10分程度の有酸素運動であれば、メリットになることはあってもデメリットになることはありません。

筋温の上昇は筋力の上昇にも直結しますので、ウォーミングアップは確実に実施することをおすすめします。

まとめ

有酸素運動と筋トレは、順番によってトレーニング効果(効率)が変わります。

基本的に、持久力と筋肥大の両立はできません。
持久力が向上するスイッチがオンになれば筋肥大は起こりにくくなりますし、筋肥大のスイッチがオンになれば持久力の向上は起こりにくくなります。

また、「筋トレ→有酸素運動」という順番には多くのメリットがありますが、「有酸素運動→筋トレ」という順番ではデメリットが大きくなります。基本的に、有酸素運動と筋トレの順番は「筋トレ→有酸素運動」であることが間違いのない選択となるのです。