体脂肪を減らすためには時間がかかります。
カロリー制限に限らず、正しいダイエットをしているのであれば「自分では気づかないくらいのペース」で徐々に痩せていくことになります。
体重は増減を繰り返しながら減っていきます。
昨日よりも体重が増えてしまったからといって、無闇(無計画)に摂取カロリーを減らしてはいけません。
以下、ダイエット(=体脂肪を減らす)には時間がかかり、体重を気にしすぎることが無意味である根拠を説明していきます。
体脂肪を減らすためのエネルギー収支
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体脂肪1kgは、約7200kcalのエネルギーを持ちます。
1日500kcalのカロリー制限をしていたとしても、1kgの体脂肪を落とすためには14.4日間(7200÷500kcal=14.4day)かかる計算です。
エネルギーが自然に消滅することはありません。
ついてしまった体脂肪を減らすためには、「分解→運搬→燃焼」という手段をとるしかありません。このことからも、「1週間でマイナス5キロ」などのダイエット広告が「体脂肪を減らした結果ではない」ことは明白です。
楽なダイエットなどあり得ないということです。
増減を繰り返す体重
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体脂肪の減少量よりも、体内水分量の変化の方が大きくなります。
1日500kcalの”エネルギー収支のマイナス”をつくり出せていたとしても、1日に落とせる体脂肪の重さは約69.4g(7200kcal÷14.4day=約0.0694kg)です。
最高の結果でも約69.4gしか減らせないことを意味します。
このことからも、日々の体重変化に一喜一憂することは無意味です。
気にしすぎることによる「体重が減らないストレス」の方が、大きな問題になってくる可能性があります。
ストレスはダイエットの敵です。
信じられないかもしれませんが、強い精神的ストレスには「筋分解を促す」「体脂肪合成を促進させる」などの働きがあります。
ダイエットの判断材料
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トレーニング初期、カロリー制限による体脂肪の減少ペースよりもトレーニングによる筋肉増量ペースが上回ることがあります。体脂肪が減っているにも関わらず、体重は増えていくということです。
体重だけに注目していると、気がつきにくい変化です。
- 体重
- 体脂肪率
- ウエストサイズ
- 皮下脂肪厚
- 見た目(画像)
カラダの変化を正確に把握するためには、複数の記録が必要です。
もちろん、体重は重要な判断材料のひとつです。
しかし、体重だけで判断するには情報量が少なすぎます。間違った選択をしてしまわないためにも、判断材料は増やしておくべきなのです。
最低限、カラダの画像は撮影しておくことをおすすめします。
まとめ
残念ですが、体脂肪を減らすためには時間がかかります。
しかし、「エネルギー収支のマイナスをつくり出せば確実に痩せられる」ことも事実であり、(カロリー制限と運動によって)コツコツとエネルギー収支のマイナスを積み重ねていくことがポイントになります。