筋トレのセット数は、「3セット(以上)」が基本となります。

全てのトレーニングにおいて、3セット以上が必要なわけではありません。
筋トレ初心者が取り組むべきトレーニング(大筋群の複合関節種目)の範疇においては、3セットほどのトレーニングボリュームが必要となるという意味です。

「3セット(以上)」というトレーニング変数が絶対的な正解ではありませんが、数多くの研究によって導き出されているスタンダードな考え方です。

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筋繊維への刺激

2セット未満と3セット以上の間には、大きな差が生まれます。
これは、「1回(セット)のトレーニングで全ての筋繊維が動員されることはない」という筋肉の性質が深く関与しているためです。

トレーニング効果を最大限に享受するためには、なるべくたくさんの筋繊維を”使い切る”ことがポイントになります。

しかし、やっかいなことに筋繊維は負荷をかけるたびに100%使われるわけではない。実は余力を残して次の運動に備えようとする筋繊維と、休ませる筋繊維を切り替えている。

引用元:『筋トレを科学する』P80より

筋繊維を使い切る(オールアウトさせる)ためには、3セットほどのセット数が必要です。
1セット目をおこない、1セット目の疲労が回復しないうちに2セット、3セットと繰り返していくことで全ての筋繊維を刺激するようなイメージです。

セット数を重ねていくごとに反復回数が落ちていきます。
あまりにも反復回数が落ちるようでしたら「ディセンディング法」などのテクニックを使うことも有効です。

セット数を増やすデメリット

セット数を増やすことがマイナスに作用することもあります。

オーバートレーニングのリスクです。
オーバートレーニングには持久系のものと筋力系のものがあり、(多くの場合において)問題となるのは持久系のオーバートレーニングです。

  • 持久系:ストレスホルモンの増加
  • 筋力系:怪我を伴うことがある

超回復の概念から考えると、「オーバートレーニング=筋力系のオーバートレーニング」と認識してしまいがちですが、筋力系のオーバートレーニングは滅多に起こるものではありません。

筋トレダイエットの範疇であれば尚更です。

持久系のオーバートレーニングの場合、ホルモンバランスに影響を与えます。
性ホルモンが減少して副腎皮質ホルモンが増えることで、「食欲の低下」や「意欲(モチベーション)の低下」などの症状が起こりやすくなります。

筋トレ初心者と中級者以上の違い

効率的なセット数は、3セット(以上)です。
しかし、トレーニング経験の浅い筋トレ初心者の場合、3セット”以上”実施することにはあまり意味がないのではないか? ・・・とも考えられています。

(刺激になれていない筋繊維は)少ないセット数でも効果的に刺激されるためです。

これは、筋トレ初心者にほど顕著にあらわれる特徴です。

しかし、「kirieger 2010」のレビューによると、2~3セット行った場合と4~5セット行った場合では、筋肥大効果に大きな差はありません。

引用元:石井直方[著]『効く筋トレ・効かない筋トレ』P25より

上記は、筋トレ初心者を対象とした実験です。
トレーニング経験を積んでいる中級者以上であれば、「5セット前後のトレーニングボリュームが必要になってくる」こともあります。

  • 筋トレ初心者:2~3セット
  • 筋トレ中級者以上:3~5セット

筋トレ初心者と中級者以上の間には、テクニックの差があります。
同じ負荷、同じセット数、同じ頻度でトレーニングを実施していたとしても、筋繊維に与えることのできる刺激には大きな違いが生まれます。

これらのことからも、筋トレ初心者であれば「2~3セットで丁寧に刺激していくこと」が重要であり、筋トレ中級者以上であれば「3~5セットを目安として適宜変えていくこと」がポイントになります。

まとめ

筋トレダイエットにおける筋トレの目的は、アンダーカロリー時の筋分解を抑制する(可能であれば筋肥大させる)ことです。そして、筋分解を抑制するためには筋繊維を満遍なく使い切ることがポイントになります。

筋肥大を目的とする筋トレには、「8~12回を3セット(以上)」というスタンダードな考え方があります。

しかし、「3セット(以上)」というのは、手段であり目的ではありません。
「頑張っているのに効果があらわれない」ということにならないためにも、「なぜ、3セット(以上)が必要なのか?」という仕組みを理解しておく必要があります。