正月太りは、食べ癖が原因になっています。
「食べ過ぎたから太ってしまう」というのもあながち間違いとはいえませんが、本質的な原因は「高カロリー低栄養価の食事に慣れてしまう」ことにあります。
痩せることに時間がかかるように、太ることにも時間がかかります。
正月太りの原因は、正月気分を引きずってしまうことによるものです。
このことからも、年末年始の体重増加(正月太り)を解消するためには、ダイエットをするという意識よりも、「普段の食事に戻す」という意識が重要となるのです。
太るも痩せるも積み重ね
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どんなに暴飲暴食をしてしまったとしても、短期間のうちに体脂肪が大幅に増加することはありません。
もちろん、体重は驚くほど増加する可能性があります。
しかし、正月太りによる体重増加の多くは、胃腸の内容物の増加や体内水分量の増加が原因となっています。
体重は増えているものの、体脂肪は(さほど)増えていない状況です。
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そもそも、胃や腸などの消化管は”体の外”であり、エネルギーを体内に吸収するためには「消化酵素によって栄養素の水溶液をつくってから(体の内側に)吸収する」必要があります。
この行程では、エネルギーのロスが発生します。
ドカ喰いをしてしまったとしても、すべてのエネルギーが体内に吸収されているわけではありませんので、短期間のドカ喰いによって大幅に体脂肪が増加してしまうことはありません。
高カロリー料理への欲求
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分かりやすい味付けの料理(濃い味付けや化学調味料など)や高カロリーの食事に慣れてしまうと、知らず知らずのうちに摂取エネルギーが大きくなっていきます。
ジャンクフードがダイエットに敬遠されるのは、食欲のコントロールが難しくなるためです。ジャンクフードを食べ続けてしまうと、ジャンクフードを食べなければ満足できなくなっていきますので注意する必要があります。
特に、ヒトは本能的に糖質と脂質の組み合わせに快楽を感じますので注意が必要です。
このコラボ同様に「糖質」+「脂質」となるとどうでしょうか。
「危険」です。この二つの栄養素を一緒に摂取すると、糖質の効果でインスリンが脂肪細胞中のGLUT4を外側に動かし、脂肪細胞の中に栄養を引き込むので、体脂肪の合成が増大されてしまいます。引用元:比嘉一雄[著]『痩せる筋トレ痩せない筋トレ』P143より
摂取エネルギーが大きくなることは、(ある程度は)仕方がありません。
しかし、正月太りに悩まないためには「早い段階で正月気分から抜け出すこと」と「増えてしまった体重は普通の食事によって戻すこと」がポイントになります。
正月太りは、早い段階であれば、カロリー制限をしなくても元に戻すことができます。
まとめ
クリーンな食事を続けていれば、食べ癖がついてしまうことはありません
しかし、ご馳走とされる食事は味付けが濃く、高脂質高糖質である傾向にありますので、どうしても食欲が過剰に刺激されてしまいます。
また、正月太り解消のためには、極端な食事制限(カロリー制限)をすることはおすすめしません。正月太りは、普段通りの食事管理を続けていれば自然に解消されていきますので、自然に落としていくことを目指してください。
無理な食事制限は代謝を低下させてしまいますので、注意が必要です。