クレアチンの飲み方について説明します。
今回説明するクレアチンの飲み方は、絶対的な正解ではありません。
これは、クレアチンの飲み方にはローディング期、メンテナンス期、休止期を設ける基本的な飲み方と、メンテナンス期のみを続ける2種類の飲み方があるためです。
「どちらが正しいか?」という問題ではなく、個々の戦略によって変化する問題です。
ここでは、基本的な飲み方(ローディング期、メンテナンス期、休止期)について説明していきます。メンテナンス期のみを続ける方法を選ぶ場合は、メンテナンス期の項目を参考にしてみてください。
ローディング期
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ローディング期は、1日20gの摂取を約1週間ほど続けます。
ただし、1度に多量のクレアチンを摂取しても排泄されてしまいますので、1回の摂取量は5gとして1日4回に分けて摂取する必要があります。
ローディング期が終えると、体内のクレアチン量は約10パーセントほど増加します。
注意点としては、「ローディング期は確実に1日20gを4分割して摂取すること」「1日20gを摂取できなかった場合はローディング期を延長すること」「クレアチンを溶かして作り置きしないこと」などがあります。
特に注意してほしいのは、溶かしたらすぐに飲むことです。
クレアチンを水に溶かして長時間放置すると、クレアチンがクレアチニンという別の物質に変化してしまいますので効果がありません・・・。
メンテナンス期
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メンテナンス期には、1日5gを摂取します。
メンテナンス期は、ローディング期に増やしたクレアチン濃度(約10パーセントほどの増加)を維持するための期間です。
ローディング期ほど神経質になる必要はなく、1~2日ほど飲み忘れたとしても、体内クレアチン濃度には大きな悪影響はありません。
通常、3ヶ月ほど続けることになります。
ローディング期を設けずにメンテナンス期のみを続ける方法もあります。
1日5gの摂取を長期間続けることで、体内のクレアチン濃度を上昇させる(飽和状態に近づける)という考え方です。
メンテナンスだけを長期間行うことで、ローディングと同じ効果があるとした文献もありますが、クレアチンを体内に取り込む効率は個人差がありますので、競技を目的とする場合はしっかりとローディングをしたほうがいいでしょう。
引用元:桑原弘樹[著]『サプリメントまるわかり大事典』P90より
クレアチンは、効果を実感できるサプリメントです。
しかし、年齢や日常的に食べている食材などによって体内のクレアチン量には個人差があることも事実です。
明確に「この期間にクレアチンの効果を享受したい」という考えがあるのであれば、ローディング期を設ける方法をおすすめします。
休止期
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当然ですが、休止期にはクレアチンを摂取しません。
休止期の必要性に関しては、意見の分かれる問題です。
クレアチンは(基本的に)副作用の心配をする必要のないサプリメントではありますが、怪我を誘発する可能性があることは否定できません。
これは、(あくまで推測の域をでない話ではありますが)クレアチンによるパワーアップに体が耐えられないことが原因になっていると考えられています。
まとめ
注意点としては、クレアチンには効果があるということです。
確実にパワーアップしますので、怪我をした経験があって部分的に不安のある部位があったり、食事管理が不十分でコンディションが悪い状態が続いている場合にはクレアチンの摂取はおすすめしません。
筋出力が強化されることと、体が増強された筋出力に耐えられるのか? ・・・は別問題であることを認識しておく必要があります。