筋トレ翌日には、体重増加がみられることがあります。
1~2kgほどは簡単に増えてしまいますので、「このまま続けたら太ってしまう」と心配する方も少なくありませんが、体内水分量が増えているだけですので何の問題もありません。

また、「このまま続けたらムキムキになってしまう」・・・というのも誤解の一つです。筋肉というのは一朝一夕で増やせるものではありませんし、筋肉が増えはじめるまでには最低でも2~4週間ほどの神経適応期間が必要となります。

「筋トレ=即ムキムキ」というのは、あり得ないことなのです。

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体内水分量の増加

筋トレ翌日は、体内水分量が増えやすい状況です。
原因は複数あるのですが、主なものとして「筋繊維の微細な炎症」「ストレスホルモンの増加」「グリコーゲンの補充が円滑に行われる」などが考えられます。

  • 筋繊維の微細な炎症
  • ストレスホルモンの増加
  • グリコーゲンの補充

上記の3要因は、いずれも体内水分量の増加につながります。

体内水分量の増加の特徴として、普段よりも体脂肪率の数値が低く表示される傾向を示します。これは、一般的な体組成計の仕組みが「微弱な電流を流して体脂肪量を推測している」ためです。

誤差の大きな数値ですので気にする必要はないのですが、体重増加に伴い体脂肪率の減少が確認できるのであれば、「体内水分量が増えているのかな?」くらいに考えておけば問題はありません。

筋繊維の微細な炎症

筋トレとは、筋繊維に微細な損傷を与える行為です。
トレーニングによって微細な損傷を受けた筋繊維は、筋サテライト細胞(衛生細胞)が張り付くようにして補修されていきます。

1度の補修は微々たるものですが、このサイクルを繰り返すことによって筋肥大が起こることになります。

しかし、多少乱暴な言い方をするならば、筋力トレーニングとは「筋繊維に極々小さな怪我をさせる行為」と言い換えることができます。怪我といっても「筋繊維の構造が多少乱れる程度」のものですので強い痛みは発生しません。

筋肉痛には、治りやすい筋肉痛と治りにくい筋肉痛があります。 これは、筋繊維が受けたダメージの大小によって、修復過程(修復されるメカニズム)に違いが生まれるためです。 補

この補修の過程において、血液が患部に集まるようになります。
怪我をすると熱を持ったりむくんだりするように、筋肉を刺激した際にも「熱を持ったりむくんでしまうこと」は自然な反応です。

ストレスホルモンの増加

ストレスホルモンには、体内水分量を高める働きがあります。
運動強度の高いトレーニングや疲労の蓄積は、副腎皮質ホルモンである「コルチゾール」のレベルを高めてしまうことが確認されています。

ストレスホルモンであるコルチゾールには、生体のエネルギーを促進する働きがあるのですが、過剰分泌されることで「筋肉を分解したり、体内水分量を過剰に増やしてしまう」などの悪さをしてしまうのです。

  • 過剰な運動(肉体的ストレス)
  • 精神的ストレス
  • 過剰なカロリー制限など

コルチゾールは(様々な)過剰なストレスによって分泌が過剰に促されてしまいますので、「運動を頑張っているのに体重が減らない」「カロリー制限をきつくしているのに体重が減らない」ということが起こる原因となっています。

ストレス太りは、ホルモンバランスの乱れによって起こります。 もちろん、ストレスによって「摂取エネルギーが増えてしまっている」ことが原因になっていることは否定しません。 しか

また、コルチゾールの過剰分泌には、以下のようなデメリットもあります。

  • 体脂肪が増えやすくなる。
  • 筋肉が分解されやすくなる。
  • 免疫力が低下する。
  • やる気(気力)が低下する。

多少の体重増加は問題になりませんが、上記のようなことが起こっているのであれば、何らかの対策が必要となります。・・・多くは、「トレーニング量を減らす」「バランスよく(適量を)食べる」などになります。

グリコーゲン補給

糖質は、グリコーゲンという形で肝臓や筋肉に保存されています。
グリコーゲンには「水分を引きとどめる作用」があり、グリコーゲンの増減と体重の増減には密接な相関関係があります。

ダイエット初期に極端な食事制限によって起こる「大幅な体重減少の多くは、グリコーゲンの減少が原因」になっています。・・・テレビや雑誌などのダイエット企画は、体脂肪が減っているわけではないのです。

そしてグリコーゲンには、「枯渇させてからエネルギー補給(糖質摂取)することで体内蓄積率が高くなる」という性質を持ちます。

グリコーゲン合成酵素は、グリコーゲンによって活性が阻害される性質をもっています。グリコーゲンを肝臓や筋肉から除去しておいてから、一気に備蓄し直すというグリコーゲンローディング法には科学性があるのです。

引用元:鈴木正成[著]『スポーツの栄養・食事学』P105より

筋トレと食事管理を組み合わせる筋トレダイエットでは、知らず知らずのうちにカーボローディング(グリコーゲンを通常よりも多くため込むためのテクニック)と同じような状況をつくり出してしまっている可能性があります。

もちろん、グリコーゲンが補充されることは歓迎すべき事です。

体重は増加しますが、疲労回復に有利に働きますし、トレーニングの質も保ちやすくなります。(この場合の)筋トレ翌日の体重増加は、むしろ喜ばしいことなのです。

まとめ

筋トレ翌日の体重増加は、体内水分量が増えていることによるものです。
主な原因としては、「筋繊維の微細な損傷」「ストレスホルモンの過剰分泌」「グリコーゲン補充」などが考えられます。

「筋繊維の微細な損傷」や「グリコーゲン補充」であれば何の問題もありませんが、「ストレスホルモンの過剰分泌」だけには注意を払う必要があります。

慢性疲労は自覚しにくいものです。
無理をしすぎるとオーバートレーニングの原因にもなりかねませんので、過剰な運動や極端な食事制限をしていないか? ・・・見直してみるきっかけなのかもしれません。

筋トレダイエットでは、体重が減らないことがあります。 適切な筋トレとカロリー制限を実施していたとしても、筋トレダイエットには「体重が減りにくい」という特徴があるためです・・・。